分かりやすい家族信託
そもそも家族信託って何?
そもそも信託ってなーに?
信託とは自分の大切な財産を
信頼できる人に託して(任せて)
自分が決めた方針や目的に沿って
自分の代わりに管理、運用してもらうことです。
これを家族信託に置き換えると・・・
自分の不動産や預貯金などの財産を
家族の方(ここではお子様としましょう)に託して、
事前に取り決めた目的に沿って管理、運用してもらうことです。
なんで家族信託が必要なの?
認知症になってしまった際に、
自分名義の財産なのに凍結されてしまい使えなくなってしまいます。
具体的には・・・
●不動産を貸し出し
●不動産の売却
●預貯金口座からのお金を引き出し
●保険の解約返戻金を受取
ご本人はもちろん、ご家族であってもできなくなってしまいます。
何が困る?
ご家族の方が困ってしまいます!!!
認知症になってしまうと介護が必要になります。
財産は凍結されているため、
介護費用はご家族が負担しなければなりません。
後見制度ではダメなの?
後見制度には
法定後見
任意後見
の2種類があります。
法定後見:認知症になった後に後見人を選任する制度です。
任意後見:認知症になる前にいわば元気なうちに後見人を選任する制度です。
※ここでは認知症と限定していますが、本人の判断能力が全くない場合⇒【後見】と言います。
※【法定後見】は家庭裁判所に後見開始および後見人選任の申し立てを行い、家庭裁判所が後見人を決定します。
【任意後見】は本人が後継人を決め契約をします。
法定後見人ではダメなの?
法定後見人でも良いのですが、
デメリットもあります。
どんなデメリットがあるのか見てみましょう。
以下の6点が主なデメリットになります。
1) 家族、親族等ではなく、主に弁護士や司法書士が後見人になります。
2)家庭裁判所に「後見開始の審判」の申し立てを行う必要があります。
3)毎月の費用が発生します。
4)財産を守ることが主になるため、節税や財産運用などが難しくなります。
5)家族信託と違って事前に目的を定めているわけではないので、ご本人様の意にそぐわないことがあります。
6)家族信託と違って限定的に任せることができません。
任意後見ではダメなの?
本人が騙されて被害に遭ったような場合でも、意思判断能力の低下を理由に
取り消すことはできません。
例)
欲しくもない、必要でもないのに、セールスにのせられて高額な商品を買ってしまった。
このような場合でも取り消すことはできないのです。
家族信託はどうなの?
ここまで比較してきましたが、
では家族信託自体はどうなんでしょうか。
メリット、デメリットがあります。
見てみましょう。
【メリット】
1)資産凍結しない
2)不動産を売却できる
3)遺言の機能がある
【デメリット】
身上監護(身の回りの手続き)には向かない
そのため、信託と後見を使い分けることも必要な場合があります。
使い込みをされてしまう心配はないの?
これは家族信託でも、法定後見でも可能性はあります。
ただし、家族信託の場合は委託内容を限定することができます。
例)
1)不動産の管理は任せるが売却はできない
2)1億円の内5千万円だけ預ける。
など。
最期に
家族信託とは。。。
【信頼している家族に財産を託す】
です。
今まで連絡を取っていなかったりする場合だと関係ができていないため、トラブルになりやすい傾向になります。
また、信頼を築くには時間がかかります。
もし、今日のお話で少しでも興味がありましたら一度ご家族とお話下さい。
そして、健康であることが一番です。
認知症になりにくい方は運動、睡眠、食事をきちっとされている方です。
生活習慣を見直し予防をしましょう。
そして元気なうちに対策を取りましょう!